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思索の出力ポート

陣馬山・高尾山縦走してみた。

陣馬山と高尾山を貫くルートを登ってみた。

高尾山はみなさんご存知だろう、東京の西方にあるあの有名な山だ。観光地として名高く、休日は多くの人で賑わう。首都圏に住んでいれば、一度くらいは行ったことがあるんじゃないだろうか。

陣馬山というのは、その裏手にある山である。こちらは東京都ではなく、神奈川県の山。ちょうど陣馬山と高尾山の境が東京と神奈川の県境になっている。

陣馬山中央本線藤野駅高尾駅から2駅先)から登ることができる。

 

今回私たちが通った経路は以下の通りである。

 

  場所 情報
1 藤野駅集合 JR中央本線の駅
2 陣馬登山口 神奈中バス停留所
3 陣馬山 標高857m
4 明王 標高738.9m
5 景信山 標高727m
6 小仏峠 標高548m
7 高尾山 標高599m
8 高尾山口駅解散 京王電鉄高尾線の駅

 

距離にしておよそ20km。アップダウンは合計で1500mほど。

高尾山から入山するという選択肢もあるのだが、我々はキツい陣馬山を先に倒しておこうという考えのもと、陣馬山から入山することにした。

最近引きこもりがちだった私には結構ハードな道のりである。

しかしこのコースには下山路が数多あり、無理だ!と思ったら途中でリタイアすることもできる。そういった意味では初心者に優しいコースと言える。

 

 

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長野色の211系。高尾駅にて。

 

08:00 藤野駅到着

高校のオタク仲間が伝説の再会を果たした。今回はソロ活動ではなく、集団で活動する。

一人は登山者っぽい格好、もう一人はオタクっぽい格好でやってきた。

ちなみに私は友人によると「山の中走ってそう」な服装だったらしい。トレイルランナーっぽいということだろうか。

 

08:15 陣馬登山口バス停出発

藤野駅から登山口まで少しバスに乗る必要がある。

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バスに乗って5分ほどで陣馬登山口へ到着。近い。

 

バス停の目の前が登山口という訳ではなかった。

我々の他にも1グループ登山に来ているひとたちがいたから、とりあえず登山口まで付いていくことに。

 

しばらく進むと、こんな標識があった。

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わかりやすい。

 

奈良子コースは時間が長いから除外し………一の尾根コースと栃谷コースで迷ったが、結局なんとなく名前がいいからという理由で一の尾根コースを選んだ。

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まだしばらく舗装路が続く。道路の左右には民家が偏在し、まだ山登りをしているという感覚はない。

 

08:40 陣馬山入山

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ここでようやくアスファルトが終わる。いよいよ土の道を歩くこととなる。

 

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まさに山道!といった感じの道。

 

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ひたすら歩く。車が走る音も、飛行機が飛ぶ音も聞こえない。

静かな森に、ただオタクの歩く音だけが響いていた。

 

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読めない看板。

 

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実は筆者、結構重度な花粉症患者である。

だから、この時期に杉の植わっている山道を歩くなどもはや自殺行為………のはずなのだが、何故か症状は出なかった。鼻が詰まることもなく、目が痒くなることもなく。

もしかすると、純粋な杉花粉だけではいまいち影響が出ないのかもしれない。

※何の医学的根拠もないから、この話を信じて山に特攻したら死んだんだけど!と言われても責任は取れない。

 

陣馬山は初心者に厳しい険しさで、下り坂は殆どなかった。

ところどころ急勾配があり、細心の注意を払って登山する必要があった。

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山頂まで残り1.5kmのあたりから、霜と雪が散見されるようになった。

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パリパリと音を立てて崩れるのが面白い。

霜が張っているということは結構気温は低いはずだが、大して寒いとは感じなかった。登り坂で身体が温まっていたからだろうか。

 

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看板が我々を導く。

 

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死ぬほど長い階段があったら、それは山頂付近という合図である。

この苦しい階段を制覇したなら、山頂は目の前である。

 

10:05 陣馬山頂到着

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山頂に到着した。入り口の標識を見たのが08:25だから、1時間40分(100分)で登って来たことになる。おお、ぴったり標識通りの時間。

 

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 標高857m。まあまあ高い。

 

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陣馬山からの景色はかなりのものだった。

写真より肉眼でみた方が1億倍くらい綺麗なので、是非とも一度足を運んで欲しい。

 

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富士山も綺麗に見えた。東京で見るものより断然大きい。

 

ここで一時間ほど写真を撮ったり食べ物を食べたりした。

金曜日だったが山頂の茶屋は開いていた。

 

てっぺんで食う温かいものはさぞうまいのだろうが、私はケチなのでスーパーで買ったおにぎりを3個ほど携帯していた。山頂の物価は、私にはちょっと高いのである。

 

11:05 陣馬山出発

一時間ほど休憩し、陣馬山を後にした。

陽の当たるところは霜が解けたのかぬかるんでおり、滑らないように気をつけなければならなかった。

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また、逆に凍っているところもあり、こちらも同様にスリップに注意が必要だった。

 

道中にはこんなものがあった。

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陣馬高原下からどのくらい進み、高尾山口まで後どのくらいかを教えてくれる印である。

あいにく、今回私たちは陣馬高原下バス停ではなく陣馬登山口バス停から登っているから、どのくらい進んだかは参考にならないが、残りの距離は把握することが可能だ。

この地点では残り14km。まだまだ道のりは長い。

 

11:45 明王峠通過

程なくして明王峠に到着した。

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写真に収めるのを忘れてしまったが、きちんと明王様がいる。

 

ここでは特に休憩することはなく、次の景信山を目指して歩みを進めた。

 

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杉の間を歩く。無神経に花粉を飛ばすのをやめてくれと直談判したい念である。

 

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テロ集団。

 

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歩いていたら突然送電線が現れた。自然の中に急に巨大構造物が現れるギャップも面白い。

 

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長い階段は我々を苦しめる。しかし、多くの場合それは山頂が近いという印なのだ。

 

12:50 景信山頂到着

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景信山からの眺望もなかなかのものである。東京が見渡せる。

2枚目中央のビル群はおそらく新宿のものだろう。拡大するとスカイツリーが写っていることを確認できると思う。

 

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13:10 景信山出発

椅子に座って小休憩をとったのち、出発した。

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石碑を見ると結構進んだことがわかる。赤色が黒色よりも多くなった。

 

ここからはひたすらに下りだった。こんなに下っていいのか?と思うほど。

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まき道を通って城山を回避し、小仏峠へと向かった。

小仏峠では写真を全く撮らなかったから、到着した正確な時間はわからないのだが、おそらく13:45ぐらいではないだろうかと思う。

 

そして小仏峠で数十分の休憩を取り、再び歩き始めた。

 

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しばらく歩くと、久々に舗装された道路に出会う。

この付近からだんだん「完璧に整備された山・高尾山」のにおいがしてくるのである。

今までは自然の山を登っている感覚だったが、人間の手がしっかりとついている様子が見えてくる。

 

14:20 高尾山エリア突入

突然、山道が平坦になった。

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木で道が作られ、今までとは明らかに違う階段が整備されている。

そう、これこそが高尾山なのである。

「誰でも登れるように造られた山」と言えよう。

 

そんな道がここから先はずっと続いた。

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もはや公園。緑地。整備されすぎていて逆につまらないかもしれない。

 

しかし、そんな高尾山にも他の山と共通した苦難はある。

そう、山頂付近の無限階段だ。

 

やはり高尾山だから階段もきちんとしていて登りやすくはあるのだが、それでもキツいものはキツい。

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なんとか足を持ち上げて登る。

「後少しで山頂!後少しで山頂!」と唱えながら。

 

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白い建物に希望を見た。

さすが観光地高尾山。山頂にあるもののスケールが他の山とは段違いだ。

 

そして…

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15:30 高尾山頂到着

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ついに到着。

登り始めは途中でリタイアするかもしれないと怖気付いていたが、しっかりと高尾山までたどり着くことができた。

 

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水道が通っている。さすが高尾山。

 

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大きな電波塔が建っている。さすが高尾山。

「雰囲気ブレイカー」と友人が言っていた。

 

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随分都市に近付いたものだと感じる。

標高599.15m………実は高尾山はスカイツリーよりも低いのである。

スカイツリーがとてつもない建物であることを実感する。

 

さて、ここからはひたすらに下るのみである。微妙に上りも含まれてはいるが、まあ誤差と言えるだろう。

その道中、薬王院などで色々写真を撮ったから、それをババババっと載っけようと思う。

 

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天狗。高尾らしい銅像

 

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こちらも天狗。なんだか力の抜ける絵だ。

 

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夜だったらもっといい画が撮れたかもしれない。

 

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夕景東京。多くのカメラマンがこの方向にカメラを向けていたが、なぜだろうか。

 

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夕陽。ミラーレス一眼ではないから、カメラを直接太陽に向けてもCMOSセンサーは傷つかない。しかし、ファインダーを覗くと目を痛める。痛めた。

 

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かなり疲れている様子の友人。

 

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高尾山麓。ゆっくり下りてきたからすっかり暗くなってしまった。

 

18:05 高尾山口駅到着

予定ではもっと早く着くはずだったのだが、予想以上に時間がかかってしまった。というのも、私は下り坂が足首に響いて減速し、友人は疲労で減速してしまっていたから、高尾山を下りるのに相当時間がかかってしまったのである。

 

まあでも、無事に下山できてよかった。

 

そして、高尾山口へ着いたところで解散した。

この後、私以外の二人は極楽湯へ行った。

私はお金も着替えもなかったから直帰した。着替えを背負って山を越えるという思想は持ち合わせていなかったのである……。

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爆速で帰宅し、ふろ自動のボタンを押し、湧くまでの間に食事を済ませた。

一日歩き回った後に食べる飯は最高にうまく、かつ風呂は最高に気持ちが良かった。

 

終わりに

山登りは中学生の頃高尾山へ登ったのが最後で、もはや初心者以下だったが、想像以上に楽しく、また気持ちが良かった。

日頃の小さい悩みなどは全て何処かへ消えてしまった。

機会があればまた登山したいと思う。

 

ではまた!!