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思索の出力ポート

標高1491mの塔ノ岳を登る。

 神奈川県に聳える塔ノ岳という山へ行ってきた。今回の記事もやはり写真ばっかりなのが、このブログらしさというわけです。活字は添えるだけ──。

 

 

入山

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 見渡す限りの緑。登山口までは車でアクセスすることができる。しかし、相当な悪路だから、落石と泥はねに注意されたし。

 ちなみに、この場所に着いた時点ですでに携帯電話は圏外になってしまっていた。

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 丹沢自然休養林。

 

しっかり登る。

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 杉が多いのが非常に関東らしい。

 道は岩がちで、コケたら非常に痛そうだ。足首等々を痛めないよう、トレッキングシューズを履いてくるのが好ましい。以前、東京の山にユニクロの激安シューズで挑み、なんとか突破した私だが、今回はきちんとしたトレッキングシューズを履いてきた。

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 尾根を登る道だから、横に結構な斜面が現れることもしばしば。滑落したらひとたまりもない。注意して登る必要がある。

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 アザミ(おそらく)の葉が非常によく見られた。これがタイツを貫通して足を攻撃してくる。地味に痛い。

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 ツツジがところどころに生えている。街で見かけるツツジはもっぱら植え込みのものなので、こうして木についている姿は見慣れない。新緑の中に赤い花があるので非常に目立つ。

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 クヌギかコナラか、それ以外か…。

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 たまにふと横を見ると山と街並みを覗くことができる。だんだん標高が上がっていくことを実感できるのも、登山の喜びの一つだ。

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 薄暗い場所には大きなシダが生えている。

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 根っこからすっぽ抜けて倒れた木がところどころで見られた。あまりにも立派すぎる根っこに感服。こんなに立派な根っこを持っていても、倒れる時は倒れるのだなと。

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 新緑の季節。暑くもなく寒くもない、活動するのに非常に適している季節だった。

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 杉林は相変わらず。山頂までこうだとなかなか気が滅入るが(東京の低山dis)、この山はそうではない。もう少しで景色も変わるはず。

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 錆びて何が書いてあったのか全くわからなくなった看板。

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 斜面に木漏れ日が差す。風でゆらめく美しい光景。

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GOOD眺望

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 さて結構登ってきた。ひたすら登りまくっていると、途中で周りの草木が低くなる。視界が広がって景色がよく見えるようになった。写真は太平洋側。ガスっていなければ海がもっとはっきり見えるとか、見えないとか。冬のよく晴れた日に登るのも良いかもしれない。

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 近くの山にも山小屋らしきものが見えた。人もちらほらいるようだ。

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 晴れではないが、青空は見える。

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 杉はすっかり無くなった。ここまで来ると割と平坦な部分が出てくる。尾根って感じがする。めっちゃ適当だけど

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 休憩スペースがある。山頂か!?と思ったが、まだしっかりと道は続いていた。小休憩をとりつつ、また山頂を目指す。

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 山が青々としている。若干黄色が強い感じがあるのは杉のせいだろうか。

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 これは…ウマノアシガタ

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 「遠近法」と聞くと、遠くのものほど小さくなる…というイメージだが、それとは別に「空気遠近法」というものがある。遠くのものほど青みがかかり、霞んでいく…というもので、風景画などに用いると一気にリアル感が出るとか。上の写真でもまさにその通りになっている。

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 左下に先程の休憩所が見える。望遠レンズの圧縮効果で街並みが大きく、迫ってくるような印象。

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 全力で芋虫を運ぶアリ。見た感じ甲虫の幼虫っぽいが、何かはわからなかった。カミキリムシっぽい気もしたが、なんか違う気がする。

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 休憩所からも結構登ってきた。山頂まではあとどれくらいだろう。

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 相変わらず岩がちである。どこに足を置くべきか毎回考える必要があるから、結構疲れる。

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 街が離れてゆく。

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 崩れかけのトタン小屋。大量の瓶が放置されていた。

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 大きな葉っぱ。写真では伝わりづらいが結構大きい。フキかな

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 どうやら山頂まではあと1.3kmのようだ。正直あと数百mくらいかなと思っていたので、結構あるな…という印象だった。

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 木の板があると歩きやすいが、歩幅を板に合わせないといけないから、疲れていると地味にしんどい。

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 この板なら大丈夫。ただ雨とか降ったら滑りそうかも?

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 なんだか雲が減ったような。

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 タンポポみたいな。

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 鮮やかなピンク色のツツジ

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 突如としてソーラーパネルが現れた。実はこれが、もうすぐ山頂の合図。

 

登頂 1491m

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 山頂に着いた。霊峰富士が遠方から顔を覗かせる。

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 峰々の連なりが壮大で美しい。霞んではいるものの、富士山もきちんと見えた。

 目の前は谷になっていて、この日は風が非常に強く吹き上げていた。登ったばかりの時はいいが、しばらく休んでいると汗が冷えて寒くなってくる。

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 反対側。こちらは風が弱い。都市が見える。

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 登り始めが少し遅かったのもあり、時間は夕方に差し掛かろうとしていた。太陽はまだ高いが、山際の空の色が少し変わっているのがわかる。

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 山頂で食べるカップヌードル、これ至高なり。

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 疲れた身体に染み渡る美味しさ。カップヌードルは、今年で発明から50年だとか。

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 山小屋がある。泊まることもできるようだ。

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 ソーラーパネルを増築しているのか、一部はロープで囲われ、工事が行われているようだった。こういったショベルカーなどはどうやって持ってきているんだろう。

 

夕焼け

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 本格的に夕方の時間帯。ガスはすうっと下に降りたのか、上の空は澄んだ。まるで薄い雲海のよう。光芒も現れている。

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 圧倒的な夕陽。すぐ降りるか、夕焼けを見てから降りるか迷ったが、後者にして良かったと心から感じることができる絶景だった。

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 日が傾くにつれて、空の色もどんどん濃くなってゆく。

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 右側の虹色はレンズのアレがアレで写り込んだものです。

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 ショベルカーも夕日に照らされている。

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 富士山もだいぶはっきり見えるようになった。白んだ空気が、山の重なりをむしろよりはっきりと写し出す役割を担っている。山の階調が美しい。

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 山頂の夕暮れ。反対側からは夜の帳が降りてくる。

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 めっちゃ軽装備。

 ちなみに、一眼レフのレンズは24-105mmのみ。このレンズがあれば大体のシーンに対応できるので、かなり重宝している。

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 太陽は沈んだ。まだ橙の明かりが残っているが、山頂もだいぶ暗くなってきた。

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 雲海。

 

下山する。

 さて。夕焼けを見たということは日が暮れたということだ。つまり、刻一刻と暗くなっていく中で下山することになる。

 当然写真は撮っていないのだが、下山中も色々あった。ふと横を見ると鹿が当然のようにいたり、スマホを落として液晶の保護ガラスを割ったり……。暗闇での下山はなかなか恐ろしいもので、常に野生動物に怯えながらだった。時折歌を歌ったり、どすの利いた声で虚空に対し威嚇をするなどして、順調に下山。結局鹿以外には会う事なく、駐車場まで辿り着いた。

 

その後

 久しぶりに膝がガクガクと爆笑してしまったし、翌日からはめちゃめちゃひどい筋肉痛に襲われたが、非常に楽しかった。自然に触れることが人間には必要である。また行きたい。めっちゃ適当な記事の終わり方だなあ……